インタビュー日:2011年6月

亜細亜大学 国際関係学部 さま

亜細亜大学 国際関係学部 さま

現場では提供されたシステムの特長を活かして独自に運用を広げています。 ”考える”ための知識の基礎づくりにマークシートを活用しています。 繰り返し学習や、理解度確認に最適なシステムです。

サービス概要

お客様 亜細亜大学 国際関係学部 さま
運用内容 授業内テスト
定期試験
宿題
1年生の出席管理
ご購入システム OMR機器:SR-9100
OMR機器:SR-6500
読み取り採点ソフト:SSくんSuper
読み取りソフト:まるごと君21

導入の背景

10年以上前に最初の導入をして、現在は2台目と3台目が活躍中

最初の導入は10年以上前。
リプレイスと買い増しで現在は学内に2台のOMR採点システムが設置してあり、基本的には希望する先生がセルフでご使用され、わからないことがあれば、管轄する教学課担当者さまに連絡してサポートを受けていらっしゃいます。
今回のインタビューは教学課の担当者さまにご紹介いただき、実際に運用されている伊藤先生にお話を伺うことができました。

導入の効果

基礎を繰り返して理解度を高めたい場合に最適ですね

私が担当する授業で、よくマークシートを使うのは、2年生以上対象の「国際関係史」という科目です。

高校までの「世界史」では、何年に何が起こったという事項、そして多少の因果関係を学んでいると思います。
本学部の3,4年生向けには、専門的に外交政策決定過程を分析する「外交政策論」という科目があります。
「国際関係史」は、専門的な内容の「外交政策論」にとりかかる前に、まずは大きな国際政治史の変動や、その解釈を理解し知識として身につけて欲しいという主旨の科目なんです。
いわば”考える”ための、知識の基礎づくりです。

この授業では、授業中に「教科書何ページ開いて!」というのではなく、講義の前にテキストの該当する章を読んであることが前提になっていて、そのうえでさらに大事な箇所を解説するスタイルをとっています。
つまり学生が自分でまず読んで、講義を聴いて、理解を深めてもらうという趣旨の授業ですね。
そして、まんべんなく知識を身に付けたか、理解度を確認するためにマークシート式のテストを役立てています。

基礎を繰り返して理解度を高めたい場合に、マークシートは最適ですね。
マークシートだから簡単かというと、意外とそうでもないんですよ。
確率論から言えば、たとえば4択なら25%当たるということになりますが、学生はやはり理解していなければ間違えて他のそれらしい誤答を選んでしまうことが多いですね。
しかも設問ごとに正答率が出ますから、どんなことについて学生の理解度が高いか低いかが把握でき、必要に応じて再度解説したりもできます。
換言すれば、私自身の説明が不十分で学生が理解していなかった箇所もはっきり明示してくれる、ということです。

半期の授業で、2、3回くらいの小テストと期末テストを実施します。
学校統一で使っている10択100問のシートにあわせて問題を作るのは結構大変ですが、その代わり採点処理は、論述式の手採点とは比較にならない程に楽ですよ。
それに処理した成績をExcelにも落とせますので、そこから学生に一人一人得点を通知するメールを送ったりしています。
学期末には「SSくん」の成績合算処理と総合成績表の機能を使い成績評価する際に役立てています。

マークシートは宿題にも利用しています。
全体の平均点が悪かった時など、教科書を見て、私の講義を受けてのノートを見て・・・何を見ても調べても構わないから、もう一回勉強しなさい、ということでマークシートを持ち帰らせ、翌週提出させたりもしています。
で、何を見てもいい代わりに、8割以上とらないと減点、とかね(笑)。
もともと意識の高い学生は最初からしっかり勉強してくるのですが、まあ単位がとれればいいか!という姿勢の学生には、基礎知識をしっかり身につけて欲しい時など、こういうのも一つの勉強の手段かなと思います。
基礎知識があってこそ、さらに発展的な思考に繋がっていくと思うんですよ。

私は3,4年生の授業も持っているんですが、そちらの試験は主に論述式にしています。
論述だと問題を作るのは簡単ですが、採点が本当に大変です。
期末試験だけでなく、こちらも学期途中でも小さな論述を提出させたりしますが、採点するだけでなく誤字も指摘してあげないといけない。
そういう指導も欠かせませんね。
マークシートと論述問題、それぞれの特長を活かして試験を組み立てています。

何れにしても、試験というのは、結果を学生に返すことで、教育効果はぐっと上がるように思います。
悪い結果が返されれば、次はもっとやらなくちゃまずいと思うでしょうし、良ければまた次も頑張ろうと思いますよね。
ですので、学期途中の小テストなどは、大変だけれどもできる限り結果を返却しようと考えています。

機能を利用して出席管理にまで運用を広げています

1年次の必修講義科目の「国際問題入門」は6人の教員によるオムニバス授業なのですが、政治、経済、文化、国際法など、様々な専門分野の教員が少しずつ講義をするというスタイルです。
つまり新入生に対して、国際関係学ではいろいろな専門分野があるよ、あんなこともこんなことも勉強できるよって紹介する”屋台”のような科目です。
でも担当教員6人がそれぞれ試験をするのは難しいので、1人数問ずつ作問したものをまとめてひとつの試験の体裁に仕上げ、この授業の定期試験にしています。

「SSくん」を使って採点をすると、正答率識別指数表で問題ごとの正答率も出せるので、どの教員の問題が難しいとか、学生の関心の度合いもわかって面白いですよ。

採点の機能は成績一覧、学籍順と成績順の両方を使います。
マークシート処理をした後に成績会議を行なうのですが、そのとき使うのは成績順のデータです。
データをExcelに落として、ここまでがA、ここまでがB、と成績のラインを決めて評価を入れます。
そのあと学籍順に並べ直すと、成績票への記入がしやすくなります。
得点のバランスが棒グラフで出る度数分布表も使っています。

オムニバス講義の出欠にもマークシートを使っています。
必修科目は出席率が2/3を下回ると単位取得がなくなりますから出席管理も重要なんです。
マークシートを配って、授業の最後に簡単なクイズを出題してマークシートに記入させます。
これを「SSくん」で処理して学籍番号順の成績一覧表を印刷すると、出欠管理には丁度いいんです。
出欠カードでの出欠管理は手作業になって大変なので、代わりにマークシートの集計機能を利用しているんです。

あと、国際関係学部はTOEIC©を推奨しているので、私が担当するゼミのひとつでは、冒頭の10分くらいを使ってTOEIC©学習用のテキストの問題を解かせてマークシートに記入させています。
事前にテキストを勉強させているので7割以上を合格点とし、それ以下だった学生は合格するまで何度でも追試をするんです。
ゼミが木曜日なので、金曜日までには処理をして、学生全員に合格者と成績上位者を通知し、翌週追試をします。
こうやって同じ試験を繰り返して知識を叩き込むには、マークシートは便利ですよね!採点が早いので結果も早く戻せますからね。
TOEIC©は個人の成績を返していますので、個人成績票も出して返却しますし、成績合算処理をして学期をとおして最優秀だった学生を表彰しようと考えています。

ただ、(手元にあるマークシートを指して)この授業(国際関係史)では、答えは教えないようにしてるんです。
答えを安易に教えてもらうのではなくて、教科書やノートから自分で勉強して答えを探して欲しいんです。
だからこの授業では敢えて正答のわかる個人成績表を返していません。

マークシートについて要望ですが、他の種類はありますか?

これ(注:A4サイズ)だと、宿題として持ちかえらせるときに、ちょっと大きいんですよ(笑)。
よれちゃうんですよ、紙が。
B5サイズがあれば学生がバインダーやほかのノートにはさんだりできるので、学生が持ち運びしやすくなるかもしれないですよね。
今のシートが100問なので、30問、40問くらいで小さめに作っていただくと、出席管理に使う時なども便利に利用できるなと思います。

担当からお客様へ

伊藤先生、今回のインタビュー快く応じていただき本当にありがとうございました。

授業のあと、回収したばかりのマークシートを抱えてインタビューにいらっしゃったのでびっくりしましたが(笑)、日々マークシートをご活用いただいてる様子を拝見できて、担当営業としてはうれしい限りです。

さまざまな工夫を凝らして試験をされていることを教えていただき、本当に勉強になりました。
特に、論述の試験とマークシート試験の違いが、先生のご説明で明確になりました!

ご質問いただきましたB5サイズのシートは、特注でお作りすることができます。

現在、亜細亜大学さまは統一で10択100問のA4シートをご使用いただいておりますが、特注の他にも運用にあわせて選べる既製品シートも各種ご用意しておりますので、ぜひ一度お使いのマークシートの見直しもご検討ください。

これからも、もっと快適にご活用いただけるよう、運用にあわせた内容をご提案いたします。